【お仕事体験記】紀中森林組合

地域おこし協力隊お仕事体験記の第1弾は、紀中森林組合さんです。

自身もIターンで日高川町に移住されてきた中本さんの案内を受けて、
「ヒノキ苗の植林」を体験させて頂く事になりました。

作業場所となる山です。
奥行き感がとてもキレイです。天候条件にもよるそうですが、雲海も見られるそうです。


さっそく作業に取り掛かっていきます。
背中には苗を詰めた「苗袋」というリュックサックを背負い、鍬を持ちます。
植林の工程は全て手作業です。

作業自体に難しい点はありません。
基本的には、「植穴を掘る」「苗を植付ける」の繰り返しです。

…にも関わらず、実際に作業を進めてみると中々、思い通りにはいきません。

写真でも分かるように、作業を行うのは平地ではなく斜面です。
更に、枯草で足が滑ったり、草の切株などが残っていて、
作業に慣れていない人は足元を持っていかれてしまいます。
こういった体の不慣れは、そのまま作業スピードに反映されます。

作業員の方は、1日に(実働7時間程度)約250本程度もの苗を植える事が出来るそうですが、
協力隊が体験(実働3時間程度)を通じて植える事の出来た苗は50本以下です。


作業の後は、山でお弁当です。
食後に斜面に寝転がってボーっとしていると体が回復していく感覚を感じます。

この時、休んでいる作業員の方の所へケムシがやってきて、
「ケムシ嫌いやー!アリなんかはもっと最悪ッ!!」
と叫びながら、アリがトラウマになったエピソードなどを話してくれました。

林業に携わっている=ムシが平気というのは思い込みだったようです。

また、今回の体験を通じて初めて知ったのですが、
林業にも獣害があるそうで、植えた苗木などが食べられてしまうそうです。
獣害は農業の世界だけの話だと思っていましたが、林業の世界でも獣害は深刻なようです。


午後は、場所を変えて「間伐」現場の見学をさせて頂きました。
間伐木を搬出する現場では重機やチェーンソーを多く使います。

作業員の方は周囲を確認し、間伐する木と倒す方向を決めて、一気に切り倒します。
自分の背より何倍も高い木を手際よく切り倒していく姿はやはりカッコイイものです。


引っ張り出された木は、別の重機によって枝を落とし、一定間隔の長さに切り揃えていきます。
切り揃えた丸太をフォワーダ(木材運搬機)で運び出せば、一連の作業は完了となります。


人生で初めて林業という仕事を体験させてもらう事が出来ました。

林業は、決して楽な仕事ではありません。
これは素人の協力隊として感じる事でもあるし、作業員の方も認識されている事です。

植林のような作業は、体を一日動かさなければなりません。
また、重機やチェーンソーを使った作業には、危険も伴います。

そんな大変さがある一方で、森の中でカラダを動かすことは、

  • 作業を通じたカラダ作り
  • 土・木に触れる事によるココロのリフレッシュ

に繋がり、「心身ともに健康でいられる仕事」です。

実際に作業員の方も明るく仕事をされていました。
移住者の方も多く働いており、溶け込み易い雰囲気があります。

ちなみに、林業未経験者が一人前になるには6年程度掛かるそうです。
社会保険・退職金などの福利厚生がある一方で、給与は日当制であるため働いた分だけ給料に反映されます。
また、休みの取得などには比較的融通も利きやすいそうです。
お天道様の都合によっては仕事が出来ない日もあり、実際の勤務は月20日程度になる人が多いそうです。

そんな林業ですが、ニュースなどでも耳にするように経営面では厳しい実情があるようです。
それでも、中本さんは言います。

「人が手を付けた森林は、人が管理し続けないといけない」

組織を維持するためには、ある程度の利益というのは欠かせません。
それでも、利益という目線とは別に誰かが続けなければならない仕事というものがあります。
林業もそういった仕事の1つだと感じました。


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